PLAY VIDEO プライベート・ビーチ 映像|2014 小林 公平 武蔵野美術大学 作品Webサイトhttp://ko-bayashiko.tumblr.com/ 作家についてのお問合せ 審査員コメント ここに映っているのは、ただ何もない場所をひとり歩く様子だけ。情報が抜け落ちている。その何もなさが気になる。砂浜はまるで世界が終わった後の光景のように見える。そうなのだ、この場所は、いま、誰のものでもない、意味付けを待って沈黙している場所なのだ。そんな場所がいま、日本に存在するのという事実に戦慄する。この場所がみんなのものに再びなるためには、まずは誰かのものにならないといけない。だから、ここを「プライベートビーチ」を呼び、そして、「よく晴れた日にまた来たい」と語るのは、決して不謹慎ではない。強引にも見えるそんなやり方を通じてしか、忘れられた場所は取り戻すことができないのだ。 土居 伸彰 アニメーション研究・評論 虫の鳴き声・足音・傘を降る音)先まで雨(かちっ・くんくん)男の人(風の音・足音)一人(波の音)海(蹴られた石が転ぶ音・海風の音・砂利を踏む音)誰もいない。そう、この全ては作者一人のものなのだ。私たちが作者と共有しているのは、目に映る風景に対する認識を一瞬で変えてしまう、あの言葉だけである。 馬 定延(マ・ジョンヨン) メディアアート研究・批評 2023 アート&ニューメディア部門 映像&アニメーション部門 ゲーム&インタラクション部門 パートナー賞 2022 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2021 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2020 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2019 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2018 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2017 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2014 受賞作品
ここに映っているのは、ただ何もない場所をひとり歩く様子だけ。情報が抜け落ちている。その何もなさが気になる。砂浜はまるで世界が終わった後の光景のように見える。そうなのだ、この場所は、いま、誰のものでもない、意味付けを待って沈黙している場所なのだ。そんな場所がいま、日本に存在するのという事実に戦慄する。この場所がみんなのものに再びなるためには、まずは誰かのものにならないといけない。だから、ここを「プライベートビーチ」を呼び、そして、「よく晴れた日にまた来たい」と語るのは、決して不謹慎ではない。強引にも見えるそんなやり方を通じてしか、忘れられた場所は取り戻すことができないのだ。
虫の鳴き声・足音・傘を降る音)先まで雨(かちっ・くんくん)男の人(風の音・足音)一人(波の音)海(蹴られた石が転ぶ音・海風の音・砂利を踏む音)誰もいない。そう、この全ては作者一人のものなのだ。私たちが作者と共有しているのは、目に映る風景に対する認識を一瞬で変えてしまう、あの言葉だけである。