SyncRing

SyncRing

インタラクティブアート|2015

登山 元気 水落 大, 堀 紫, 山下 和宏, 檀上 真里奈

早稲田大学

作品Webサイトhttp://genkitoyama.tumblr.com/

ライブという芸能は、古来よりその形式にほぼ変化が見られず、観客が演者のパフォーマンスを鑑賞するという、観客にとって受け身の側面が強い。その中でも特に近年人気を集めているアイドルライブにおいては、一部のコアなファンのみが知っているお作法ともいえる鑑賞習慣(リズムにのる、コールをかける等)があり、新規参入者にとっては、一緒に楽しみたくとも、その作法がわからず参加しづらいという問題があった。 しかし、ライブの醍醐味は会場全体の一体感であり、その“祭り”ともいうべき特別な状態に、いかに没入感をもって参加できるかという点が、アイドルライブを楽しめるかどうかのひとつの大きな鍵となる。 そこで本作品では、ごくシンプルなテクノロジーを使い、新規か古参かに関わらず自然と会場全体が一体となってライブに参加し盛り上げることができる、ライブの喜びを最大化する新しい未来のライブのあり方を提案した。

審査員コメント

  • ユーザーの動きとライブそのものがインタラクティブに展開する事でアーティストとゲストの一体感を生み、新しいエンターテイメントの可能性を感じさせる作品。今後のライブのパフォーマンスにおいてこれらの観客の行動がイベントそのものに影響する仕組みは今後も間違いなく進化を続けていくだろう。その中にいち早くこのテーマに着目し、実際のイベントで採用するまで達成した事は非常に評価できる。

    谷口 充大 ディレクター/テトラ
  • 「ライブ」の未来をつくる、インタラクティブリング。ファンが一体になる、アーティストとファンがシンクロする、ライブの醍醐味である高揚感やお祭り感を最大化する秀作。これをいますぐにでもアイドルたちのライブに導入して、ファンたちが盛り上がっているところを見て見たい。多分僕も、ここから進化した未来のアーティストのライブで、飛び跳ねているんじゃないかと思う。それだけの可能性を感じた作品。

    柳 太漢 インタラクティブディレクター/博報堂アイ・スタジオ