PLAY VIDEO lapsed Cam Union ガジェット|2016 平尾 修悟 関西大学 ART DIVISION BRONZE 作家についてのお問合せ 審査員コメント 残像(ブラー)に対する表現手法の探求である。ブラーは時間軸を伴うものである。映像処理において、過去のフレームと透明度を変えて重ねることで簡易的にブラー表現が可能であるが、この手法でブラーの精度を上げるためには、機械的に撮影速度を向上させる必要がある。もしくは、アルゴリズムによりフレーム間を補間する等の方法があるだろう。他方、写真におけるブラー効果は、任意時間に光を集めることにより生じる。そのため、1台のカメラで映像として連続的に静止画像を作り出そうとした場合に、ブラー効果を高くすればするほど、フレームレートが落ちる。しかし、作者は、この点を表現として取り込みつつも連続的に繋げようと試みる。2台のカメラから得られた時間軸のずれた静止画像をハーフミラーを通して1つに統合することで、独自のブラー効果を与える映像生成装置を作り上げた。その着想とアプローチはすばらしい。カメラ(レンズ)を用いたアナログ解法にこだわった技法を通して、光と時間に対する作者の哲学を感じる。一方で、出力映像だけを見ると、鑑賞者によっては、その狙いを汲み取れないかもしれない。アウトプットの提示の仕方にも今後期待したい。 藤木 淳 アーティスト・表現研究 2023 アート&ニューメディア部門 映像&アニメーション部門 ゲーム&インタラクション部門 パートナー賞 2022 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2021 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2020 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2019 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2018 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2017 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2014 受賞作品
残像(ブラー)に対する表現手法の探求である。ブラーは時間軸を伴うものである。映像処理において、過去のフレームと透明度を変えて重ねることで簡易的にブラー表現が可能であるが、この手法でブラーの精度を上げるためには、機械的に撮影速度を向上させる必要がある。もしくは、アルゴリズムによりフレーム間を補間する等の方法があるだろう。他方、写真におけるブラー効果は、任意時間に光を集めることにより生じる。そのため、1台のカメラで映像として連続的に静止画像を作り出そうとした場合に、ブラー効果を高くすればするほど、フレームレートが落ちる。しかし、作者は、この点を表現として取り込みつつも連続的に繋げようと試みる。2台のカメラから得られた時間軸のずれた静止画像をハーフミラーを通して1つに統合することで、独自のブラー効果を与える映像生成装置を作り上げた。その着想とアプローチはすばらしい。カメラ(レンズ)を用いたアナログ解法にこだわった技法を通して、光と時間に対する作者の哲学を感じる。一方で、出力映像だけを見ると、鑑賞者によっては、その狙いを汲み取れないかもしれない。アウトプットの提示の仕方にも今後期待したい。