マージナルマンのトーソー 映像|2016 川北 玲 東京造形大学 作家についてのお問合せ 審査員コメント 自分自身が「ダメ」であることにとても自覚的で、だからといって「ダメ」であることから抜け出す道があるわけではない。自分はいつまでも変わらない、自分を変わるすべを知らないので、他人と暴力的に関わり、その視線を暴力的に自らに集めることによって、自分自身を彫塑するような作品。それは居心地の良い場所で行われる逃走であるようにも思える。自分自身から、そして他人から。だが恐ろしいのは、繰り返される逃走の果てに、最後、黙って映し出される人々の姿が、十分に逃げておらず、削り取られてもいない、途方もなく安住した人々のように見えてしまうことだ。この作品は、図らずも、かなり絶望的なビジョンを示してしまっている。 土居 伸彰 アニメーション研究・評論 2023 アート&ニューメディア部門 映像&アニメーション部門 ゲーム&インタラクション部門 パートナー賞 2022 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2021 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2020 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2019 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2018 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2017 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2014 受賞作品
自分自身が「ダメ」であることにとても自覚的で、だからといって「ダメ」であることから抜け出す道があるわけではない。自分はいつまでも変わらない、自分を変わるすべを知らないので、他人と暴力的に関わり、その視線を暴力的に自らに集めることによって、自分自身を彫塑するような作品。それは居心地の良い場所で行われる逃走であるようにも思える。自分自身から、そして他人から。だが恐ろしいのは、繰り返される逃走の果てに、最後、黙って映し出される人々の姿が、十分に逃げておらず、削り取られてもいない、途方もなく安住した人々のように見えてしまうことだ。この作品は、図らずも、かなり絶望的なビジョンを示してしまっている。