宇宙飛行士は、未開発の惑星を発見した。
事故により、その星に不時着してしまった宇宙飛行士。
不運なことに、そこには数名のけが人と、瀕死の母親が横たわっていた。
健康な宇宙飛行士の体を解体し、けが人の身体の欠損を補った。
中でも一番重症だった母親には、宇宙飛行士の体の半分が移植された。
彼女は、体の半身が宇宙飛行士、もう半身が子供の母親という、ひとりの人間になった。
地球に帰還しようとする宇宙飛行士と子供の元に戻ろうとする母親。
記憶と身体がこちゃごちゃに混ぜられた彼女は、一体どのような選択をするのだろうか。
部品として解体された私は、いったい何者なのだろうか。
この惑星の人々は、身体を部品のように取り替えたり、くっつけたりしながら、お互いの欠損を補い生きている。
地球人が初めてその星の文化に触れた時、私の身体は、私だけのものではなくなり、私が分解されていく。
タイトルの『私のいない星』には、その星を訪れた地球人が『私』を失い、惑星の人々と1つになり『私』が消えていく様子が投影されている。自我を超越した彼女らを通じて、私たちが現在考えなければならない問題を暗示することができた。
なんかもう…持ってる世界が凄いですね!
色の使い方やキャラクター表現等、ある種、見る側の好みも別れる作品なのだとは思います…。
しかし!単純に感じるアニメの「動き」の量や質、盛り込まれている様々な手間暇も思うと本当に感心してしまいます!
なかなか出せるものじゃないです!完成度はとても高いと思います。雑多な印象も高いのですが、製作していくプロセスもまた実に合理的だと思います。
もう…言い様の無い凄味を感じてしまいました。