城北旧事 the story of CHENGBEi アニメーション|2021 SU KEYUN 東京造形大学 ENTERTAINMENT DIVISION BRONZE 子どものころ、父親とはあまり会わなかったが、父親の帰宅の音をずっと覚えていた。ある日、父親の仕事の秘密を知り、不満を抱くようになった。しかし父親は変わらず、離婚を選んだ。こうして私たちの短い家庭生活は終わった。 作家についてのお問合せ 審査員コメント 父と娘の、とても個人的な記憶から紡がれた小さな話のようだが、濃密にそのときの感情が映し出されている。まるで短編小説のような洗練された語り口と相まって、思わず見入ってしまった。どこにでもある、ありふれた話かもしれないが、子供の目線から見た謎めいた父の行動に、見てる自分も気持ちが引っ張られ、自動車の音で父を感じるところ等、ディティールもしっかり描かれており、短いながらもちょっとした映画を見たような充実した気持ちにもなった。 また、丁寧に描かれたモノクロの鉛筆画は、表現力豊かでいて繊細、そして美しい。主人公は、ジブリ映画に出てくるような可愛らしいキャラクターなのに、話は割と生々しいリアルなもので、そのギャップも良かったし、感傷的になりすぎないドライな終わり方も心地よかった。 大塚 康弘 ディレクター/株式会社デジタル・フロンティア 作者が実の父との関係について描いたセルフドキュメンタリー・アニメーション。素朴なイラストと淡々と語られる作者自身のナレーションによって、幼少期の父との思い出が繊細かつ丁寧に描かれてると思いました。父の秘密、凧や車の音といったモチーフを軸にした物語の構成や演出が素晴らしく、音楽もアニメーションに寄り添う優れた旋律で、とても心地よく余韻に浸れる作品でした。 村上 寛光 アニメーションディレクター/プロデューサー/株式会社フリッカ代表 2023 アート&ニューメディア部門 映像&アニメーション部門 ゲーム&インタラクション部門 パートナー賞 2022 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2021 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ表彰 2020 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2019 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2018 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2017 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2016 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2015 アート部門 エンターテインメント部門 パートナー賞・ナレッジ賞 2014 受賞作品
父と娘の、とても個人的な記憶から紡がれた小さな話のようだが、濃密にそのときの感情が映し出されている。まるで短編小説のような洗練された語り口と相まって、思わず見入ってしまった。どこにでもある、ありふれた話かもしれないが、子供の目線から見た謎めいた父の行動に、見てる自分も気持ちが引っ張られ、自動車の音で父を感じるところ等、ディティールもしっかり描かれており、短いながらもちょっとした映画を見たような充実した気持ちにもなった。
また、丁寧に描かれたモノクロの鉛筆画は、表現力豊かでいて繊細、そして美しい。主人公は、ジブリ映画に出てくるような可愛らしいキャラクターなのに、話は割と生々しいリアルなもので、そのギャップも良かったし、感傷的になりすぎないドライな終わり方も心地よかった。
作者が実の父との関係について描いたセルフドキュメンタリー・アニメーション。素朴なイラストと淡々と語られる作者自身のナレーションによって、幼少期の父との思い出が繊細かつ丁寧に描かれてると思いました。父の秘密、凧や車の音といったモチーフを軸にした物語の構成や演出が素晴らしく、音楽もアニメーションに寄り添う優れた旋律で、とても心地よく余韻に浸れる作品でした。