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写真|2022
amazon.comでは、配達員から荷物を受け取る際、玄関に荷物を置いてもらうことで配達を完了とするサービス「置き配達」を利用することができる。置き配達を利用すると、玄関に荷物を配達したことの証明として配達員が撮影した荷物の写真がユーザーの購入ページにアップロードされる。本作では、そのような手順で作者の購入ページにアップロードされた確認写真を逐一保存しアーカイブを行う。荷物の確認といった配送業務の一環として撮影され、購入者のページにアップロードされる置き配写真は、配送業者の通信端末の負担を削減するために解像度が低く、ジャギーすらも観測できる。また、最低限の手間で撮影されるがゆえに起こる指の映り込みや手ブレからは、配達員という匿名性を帯びた撮影者の存在を想起させる。配達という業務の中で使い捨てのように撮影される貧しい写真を、同時代的な匿名写真として観測、記録する試みである。
Amazonの置き配達の証明の為の写真をアーカイブした、現代的なファウンド・フォトによる作品。配達員により撮影された写真群を一堂に並べて展示されたものを見ると、各写真から様々な情報が読み取れる。段ボールや封筒のサイズから注文されたものを想像したり、配達物の置き場所や置き方、時間帯、配達員の指や足、影などが写っていたりするものもあり、ただの記録写真でありながらも様々なドラマを想像してしまう。今後も長く継続して欲しい。また、他の注文者によるシリーズの写真も見てみたいと思いました。