擬態

擬態

映像作品|2022

石田 寛季 丹羽 真人, 高鍋 眞, 野口 麟太郎, 松田 愛音, 乙黒 智

東京造形大学

世の中にはいまだに多くの見つかっていない生き物が多く存在する。そんな生き物たちがもしかすると我々の身近にも存在しているかもしれない…そんな前提で現実の写真とアニメーションの合成を考え付き、アニメーションによる表現力と背景に写真を使うことによるリアリティの合体を試してみたくなり制作しようと決めた。コンセプトとしては日常の風景や、何気ない写真などに写りこむ気に留めなければ気づくことができない、そんな生き物たちがもしも存在していたら?そういったアイデアと、生き物たちの身を守る知恵として身の回りの色や形に姿を似せる擬態という能力がとてもマッチしていると感じ、上記のようなアニメーション作品のコンセプトとなった。

審査員コメント

  • バイオミミクリーという、生物や自然界の仕組みや機能を模倣して学び、技術などを開発する研究分野がある。いみじくも生物の「擬態」という機能を模倣してその機能とはなんなのかをなぞらえたアニメーションを作るという、結果からして非常に稀有な取り組みになっている。また私たちが気づかない世界のあらゆる場所でも多くの生命が息づいてることを伝えるアプローチの方法として、実写映像、アニメーションそして、ユーモアのある抜け方、それぞれの表現をうまくひとつの作品として昇華させた力強さを感じる。まとめあげた作家のディレクションとバランスの采配は荒削りだが繊細でもある。今後も作品も楽しみにしたい。

    滝戸 ドリタ アーティスト/ディレクター/デザイナー