夏目漱石の小説の中に、「吾輩は猫である」という作品がある。これは猫の視点から人間社会を描き、そこから見える世界観を面白く表現している。そこからヒントを得た私は、猫から見える世界を想像した。彼らから見える人間は巨大で、また人間が生活する環境はどう見られているかなど、さまざまな疑問が浮かんだ。猫は私たちと共に同じ空間で生活し、同じ時間の流れも体験している。しかし、個々の人間が違う世界観を持っているように、猫が見る世界も人間と比べて大きく異なるだろう。その世界は猫が主軸となって巡っており、「猫の平行世界」だと考えられる。猫が主人公となる世界を存在すると信じている私は、これを作品に昇華した。アニメーションを通して猫の平行世界を築くことにより、猫と世界の関連性は「造形」から感じられるのではないかと考えた。
非常にシンプルで必要最低限の表示で、猫のかわいらしさや猫らしさを表現している作品でした。私も猫が好きなんですが、猫への愛を感じました。
シンプルな画面構成のおかげで、猫の動き、表情などに注目できる点が魅力的だと感じました。