Behicle2(河合 将也, 塩澄 祥大)
情報科学芸術大学院大学
自転車には他のモビリティにはないペダリングという行為が存在する。AKSはそのペダリングに音を加えることで自転車での移動体験を拡張する。AKSは自転車に装着することで自転車を楽器に変えることが出来る自転車ペダルだ。ペダリングの動きによっての演奏を可能にし、楽器に変化した自転車は走行時の環境に同期して音色を変化させる。普段自転車で何気ななく行っているペダリングという行為は、人間の意識だけで行っているものではなく、地形や天候など様々な環境に左右され行われている。ペダリングの動きに同期し、さらに走行地面の地形や色を捉え、音を作り出すこのAKSはまさに世界を楽譜にすることが出来ると言えるだろう。AKSは新しい移動行為の創出と自転車というモビリティの可能性を最大限に生かす試みである。
「移動自体をエンタメ化する」そんなテーマをビシッと感じられる作品。展開としてBMXと絡めれば、DJとしても遊べるし、オルゴールと同じ仕組みにすれば、進むほどメロディになるので、エクササイズとしても成立しそう。環境問題やパンデミックも起こった昨今では、先進国を中心に「自転車」への関心が高まっていますし、もっと進化させていってほしいです。