水相waterphase

水相waterphase

インスタレーション|2024

謝 朝穎

多摩美術大学

アート&ニューメディア部門 優秀賞

ART & NEW MEDIA DIVISION EXCELLENCE AWARD

PARTNER AWARD

作品Webサイトhttps://chaucerxie.art/waterphase

作者Webサイト https://chaucerxie.art

雨の日、水面に一瞬だけ存在する雨滴が、すぐに水へと戻っていく様子を感じた。集まり、降り、止まり、そして消えていく。この惑星上の私たち人間、生物、無生物、そして自然——すべては水の循環によって繋がっている。その変化の自由の中には、微かな生命の躍動が宿っているのだろうか。 今回、水滴が水面の上で生きているように動く姿を再現した。水滴は表面張力によってほぼ球形を保ち、低周波の振動が加わることで水面に留まり続ける。振動の強さに応じて、水滴は列をなし、群れを作り、ときに自由に散らばりながら、多様な動きを生み出す。

審査員コメント

  • 流体力学と振動を利用し、新しい「水」を表現した作品。人間がなにかに「見入ってしまう」のは大きく分けて2つの種類があると思う。1つはこれまでに「見たことがない」もの、例えば最近だと生成AIで描かれた絵などの最新の技術や考え方で作られた作品や製品。初めて見たすごいものには当然「見入ってしまう」。もう1つが例えば焚き火の炎や、波打ち際の波ような、これまでに何度も見ているけど、なぜか心落ち着いて見入ってしまうもの。懐かしさや癒しなのだろうか。そして、この作品はその両方の性格を兼ね備えている。一般の人はあまり見たことがない現象でまず「えっ?」という感情を呼び、でも、それだけで終わらず、なぜかずっと見入ってしまう。

    古堅 真彦 武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科教授