Origami

Origami

短編アニメーション|2024

金森 慧 波多野涼

デジタルハリウッド大学

映像&アニメーション部門 優秀賞

PARTNER AWARD

VIDEO & ANIMATION DIVISION EXCELLENCE AWARD

作品Webサイトhttps://vimeo.com/930105892

作者Webサイト https://x.com/kei_kanamori

まるで大地から生命が息吹くように、正方形の紙がさまざまな折紙の生き物に折られていく様子を描くCGアニメーション。折紙は「切る」という破壊的な工程がなく、「折る」という「変形」だけを使って表現する。正方形からあらゆる形状に変形し、広げれば元の正方形に戻るという折紙の特徴を、土から生まれ土に還る「生命」と重ねている。 金森は小学1年で折紙を始め、高校の時に折紙とCGの数学的な造形感覚の共通性に惹かれたことがきっかけでCGを始める。この作品は大学の卒業制作で、自身の原点とも言える折紙をテーマに選んだ。これまでアニメーションにおける折紙の表現は技術的に困難とされ、実際の紙では作れない形状を使用したり、折る前と後の形状をすり替えて折っているかのように見せたり、誤魔化して描写されることがほとんどだった。本作品では金森自身の折紙の知識を生かし、CGで折紙をするためのワークフローを自ら考案。紙の厚みや内側の構造に至るまで忠実に再現することを実現。作品に映るものすべてが実際の正方形の紙から折ることができ、金森がオリジナルでデザインしたメインキャラクターに加え、鶴や蛙などの日本の伝承折紙が数多く登場する。

審査員コメント

  • この作品の最大の強みは、そのシンプルさにあります。ストーリーは明快ながらも細部に奥行きがあり、日本の和紙のような質感を活かした折り紙が、まるで生き物のように動きながらも、その形を保ったまま表現されている点が秀逸です。カメラワークは的確で、ドラマティックかつ劇場的な演出が、日本的な舞台美学を見事に映し出しています。その完成度の高さに加え、エンターテインメントとしての魅力もしっかりと確立されています。特に、折り紙で表現された女性の動きは目を引きます。紙という無機質な素材に、人間らしい情感を吹き込む繊細なアニメーションが施されており、優雅で息をのむような美しさが感じられます。一人で作り上げた折り紙という日本らしいテーマへの深い情熱とこだわりが、作品全体から強く伝わってきます。

    伊藤 より子 アートディレクター/ビジュアルデザイナー/エデュケーター/コンサルタント