石のような時間のメロディー

愛犬の死に耐えかね、おじいさんは犬を生き返らせる。化物となった愛犬に飲み込まれ、その中で自身の記憶と存在に向き合うこととなる。 　この物語のテーマは、愛する者との別れである。しかし制作開始当初は、より広く、避けられない出来事をどう受け入れるかについて考えていた。そのような避けられない瞬間と折り合いをつける過程で、人は自分の気持ちに正直になる必要があるだろう。そのため、この物語のクライマックスには、おじいさんが自分の悲しみを受け入れ、涙を流すシーンを描くことにした。 　私にとって石は非常に長い時間変わらないものであり、犬と老人の存在も同じく、死後も変わらず残るものだと思う。そのため、タイトルを「石のような時間のメロディー」とした。