ことばをはかる
インタラクティブコンテンツ|2025
前原 健太郎
多摩美術大学
「まあまま」「けっこう」「ちょっと」日常にはこのような、不確定であいまいな言葉が溢れてる。ついつい口にしてしまいがちだが、自分の感覚で口にしたその言葉は相手と同じなのだろうか?そんな疑問から「あいまいな言葉を可視化する体験コンテンツ」が作れたら面白そうと考えた。この体験コンテンツでは、あいまいな言葉を実際にはかることで可視化する。「”まあまあ”スーパーで買った時の重さを量る」、「”けっこう”テープを使った時の長さを測る」、「”ちょっと”一息するときの時間を計る」の3つのはかる体験を通して、私たちが普段何気なく使っている言葉に隠れた“ズレ”の面白さを体感するための作品だ。
曖昧な言葉表現を、測るという行為を通して体験化することで、感覚と言語、そして実際の世界との関係性をあらわにしている。言語と身体の間にある一致やギャップに気づかせる体験のデザインが評価できる。
いわゆる実験器具のような測定機ではなく、セルフレジという誰もが経験したことのあるデバイスを用いることで、体験への心理的なハードルを下げている。構えずに参加できる設計に加え、メジャーを引き出すといった操作に絞り込まれており、体験の本質を妨げないUIデザインとなっている点も良い。
また、言語や文化による感覚の違いを踏まえると、日本にとどまらず、世界中の人が体験できるようになることで、さらに多様な気づきが生まれることが期待される。