バラのような君
短編アニメーション|2025
熊谷 萌花
愛知県立芸術大学
VIDEO & ANIMATION DIVISION ENCOURAGEMENT AWARD
作者Webサイト https://m-kumagai.art/wp
木漏れ日落ちる青葉の庭、夏草さざめき薫風さはる、凪がれころげる枇杷の色。其れ等より何より美しい、バラのような君へ。
アニメーション作品であるならば、言葉やセリフは使わずにアニメーションの力で、キャラクターの感情や性格を表現するべきだ、という私の思いを込めて制作した7分のストップモーションアニメーション作品
透明アクリル板やレジン、透明粘土などを使用して制作した、まるで万華鏡世界のようなセットの中で「バラのような君」と「私」2人の物語が描かれる。アクリル板越しに人形を動かして撮影することで、光の屈折が美しい魅力的な画面を撮影することができた。
何よりも美しい、バラのような君に捧げる。
ストップアニメーション作品の中でも珍しい文字通り透明感のある表現が美しい作品。また、あえてセリフはなく、素材の動きにあわせた効果音とBGMのみで世界観を作り上げています。言葉の壁を越えて、世界中の人が理解できる点は大きいですね。レイアウトやカメラのレンズボケも、この透明感あるキャラクターの存在感を高めています。もう1つはストーリーの良さで、考察しながら観ることを想定している点です。主人公がバラの花束を相手にプロポーズの練習をしますが、バラの花束の意思を感じてしまう演出が魅力的です。ラストシーンも余韻があり、作品を上品に仕上げていました。今後もこういった作品は出てきてほしいですね。