手
短編アニメーション|2025
WANG JING
武蔵野美術大学
VIDEO & ANIMATION DIVISION EXCELLENCE AWARD
幼い頃から親しい友人や家族に囲まれて育った少女は、ある日突然、彼女にしか入れない空間に落ちてしまった。知らず知らずのうちに、一人で過ごす時間が、彼女の心の奥底から言葉では言い表せない感情を生み出させた。
しかし、誰もいない暗闇の中で、彼女はいったい何を掴むことができるのか? そして、どこへ向かうべきなのか?
高い描写力のなかに、終始張り詰めた緊張が走っている。他者との関わりのなかで自己が形づくられていく過程、あるいは深く自己を追求するがゆえに避けがたく立ち現れる孤独。その孤独に対する抵抗と受容の瞬間が、繊細かつ的確に描かれている。言葉以前のような感覚を、画面の選択と構成によって内面の揺らぎを伝える手腕は確か。作家自身の内面に深く踏み込みながらも、観る者の経験へと静かに開かれていく。間違いない力作。