次元を組む

次元を組む

art work|2025

小林 凜香

多摩美術大学

2次元の平面と3次元の立体を組み、視覚が次元を跨ぐような構成表現を試みた。 立体と、その立体に由来する平面とが、それぞれの点や線を共有することで、両者の関係はどちらの次元にも属さず、またその中間でもない、独特の空間性を生み出す。鑑賞者は、それぞれの作品に潜む微妙に異なる秩序を、次元を往復しながら延々と読み解き続けてしまう。このような、ある種のわからなさ・不可思議さが放つ力について探った。 Artist : Rinka Kobayashi Production Support : Takuma Usui Setup Support : Rei Sato, Haruto Nozawa Installation Support : Yuna Yokoyama, Sara Yoneyama, Momoka Yamaguchi Photography : Nozomi Terashima, Sungwon Mun

審査員コメント

  • 円錐や三角柱、立方体、球などの立体図形を、グラフィックと木工を組み合わせて表現し、奥行きや重なりなど2次元と3次元の妙を効果的に演出している。要素を削ぎ落とし、ごく最低限の色と面で構成した潔さと、木で立体を彫り出し、シナベニヤの上にインクを載せて平面を描く徹底した手仕事の美しさによって、非常に端正な仕上がりになっている。思わず立体を手に取って動かしたくなるおもちゃのような楽しさと、様々な角度から眺めて錯覚を味わえる、視覚の喜びにあふれた作品。タイトルの言葉選びも秀逸。

    加藤 育子 スパイラル キュレーター